海外旅行でスマホのネットを使う方法は、空港で借りるポケットWiFiだけではありません。手持ちのスマホに海外用eSIMを追加する方法や、ahamo、LINEMO、楽天モバイルのように国内のプランのまま海外で一定の範囲まで追加料金なしで使える方法もあります。ただし、使える量や日数、手続きはプランごとに違います。本記事では、主な方法の違いと、高額請求を防ぐための設定を整理します。
海外でネットを使う主な方法
| 国内プランの海外利用 | 海外用eSIM | ポケットWiFiレンタル | |
|---|---|---|---|
| 準備 | プランによって不要、または利用開始の手続きが必要 | 出発前にアプリやWebで購入し、スマホに設定 | 空港や宅配で受け取り、帰国後に返却 |
| 持ち物 | スマホのみ | スマホのみ(eSIM対応機種が必要) | ルーター本体と充電器 |
| 費用 | プランの範囲内なら追加料金なし | 国、日数、容量によって異なる | 日数と補償の有無によって異なる |
| 向いている人 | 今のプランで条件が合う人 | 今のプランに海外特典がない人、長く滞在する人 | 複数の端末で同時に使いたい人 |
ポケットWiFiは複数の端末で共有できる一方、ルーターの充電切れや返却の手間があります。グループで使う場合は、別行動をすると通信できなくなる点にも注意が必要です。
国内プランのまま海外で使える範囲
ahamo、LINEMO、楽天モバイルは、国内の月額料金の中で海外のデータ通信を一定の範囲まで使えます。条件は次のとおりです(2026年9月時点)。
| プラン | 追加料金なしで使える範囲 | 手続き |
|---|---|---|
| ahamo | 海外91の国、地域で、国内とあわせた月のデータ量まで。2026年12月1日からは海外で毎月40GBまで、最長15日間 | 申し込み不要 |
| LINEMO(ベストプラン、ベストプランV) | 「海外あんしん定額」の定額国Lで、データ無制限を毎月最大7日間分(24時間で10GBを超えると最大4.5Mbps) | 世界対応ケータイへの加入と利用開始の手続きが必要 |
| 楽天モバイル(Rakuten最強プラン) | 海外ローミングエリアで毎月2GBまで。超えると最大128kbpsになり、500円/1GBで追加できる | 対応エリアや利用条件を事前に確認 |
ahamoは、15日を超えて海外で使う場合は速度が制限されます。LINEMOの海外特典は2026年9月1日から始まり、2026年冬(予定)までは定額国Lのうち1日間〜7日間のプランを使った場合に割引されます(8日間以上のプランはこの期間は割引の対象外)。
これらのプランをお使いなら、旅行の日数と使う量が範囲に収まるかをまず確認し、足りない場合だけ海外用eSIMなどを組み合わせるのが効率的です。プランの違いはahamoとLINEMOの比較でも整理しています。
海外用eSIMを使う場合
今のプランに海外で使える特典がない場合や、長く滞在する場合は、海外用eSIMが選択肢になります。
- 日本のSIMを入れたまま、データ通信用の回線を電子的に追加できる
- 出発前に自宅のWi-Fiで設定しておけば、現地に着いてから回線を切り替えるだけで使える
- 料金は国、日数、容量によって大きく違うため、行き先に合わせて比べる
eSIMを使うには、スマホがeSIMに対応し、SIMロックがかかっていないことが必要です。設定画面にeSIMを追加する項目があるかで確認できます。海外旅行向けの格安SIMやeSIMの比べ方は、海外旅行向け格安SIMとeSIMの記事で整理しています。
高額請求を防ぐ設定
海外用eSIMを使うときは、日本の回線で知らないうちにデータ通信をしてしまわないよう、次のように設定します。
| 設定項目 | 日本の回線 | 海外用eSIM | 目的 |
|---|---|---|---|
| モバイルデータ通信 | 使わない | 使う | データ通信を海外用eSIM側で行うため |
| データローミング | オフ | オン | 日本の回線で海外のデータ通信をしないため |
| 音声通話、SMS | オン(受信用) | データ専用なら対象外 | 認証コードのSMSなどを受け取るため |
出国前に日本の回線のデータローミングをオフにしておくと、日本のキャリアから高額なデータ通信料を請求されるリスクを大きく減らせます。国内プランの海外特典を使う場合は、反対にその回線のデータローミングをオンにします。
渡航タイプ別の選び方
| 渡航タイプ | 向いている方法 | 確認すること |
|---|---|---|
| 数日〜1週間の観光 | 国内プランの海外利用、または海外用eSIM | 日数と容量が特典の範囲に収まるか |
| 長期滞在 | 海外用eSIM、必要なら現地のSIM | 1日あたりの容量の上限、テザリングの可否 |
| 家族旅行で複数の端末を使う | ポケットWiFi、またはテザリング前提の大容量プラン | 同時に接続できる台数、バッテリー |
| 仕事で通信が途切れると困る | 2つの手段を用意する | 空港や宿のWi-Fiに頼りきらない |
出発前のチェックリスト
- スマホのSIMロック解除とeSIM対応を確認した
- 今のプランで海外で使える範囲と手続きを確認した
- 日本の回線のデータローミングの設定を確認した
- 銀行や認証アプリで、SMSが届かない場合の代わりの方法を確認した
- オフラインで使える地図と宿泊先の情報を保存した
よくある質問
海外用eSIMを使っていても、日本の電話番号宛てのSMSは届きますか?
日本の回線を有効にしたまま、データローミングだけをオフにしておけば、SMSを受け取れる場合が多くあります。ただし、国や現地の通信事業者、プランによって扱いが異なるため、出発前に契約中の会社の案内を確認してください。
自分のスマホがeSIMに対応しているか確認するには?
設定画面のモバイル通信(ネットワーク)の項目に、eSIMを追加するメニューがあるかを確認します。iPhoneはXS、XR以降の機種がeSIMに対応しています。Androidは機種ごとに異なるため、メーカーや販売元の案内で確認してください。
楽天モバイルは海外で追加料金なしで使えますか?
Rakuten最強プランなら、海外ローミングエリアで毎月2GBまで追加料金なしで使えます。2GBを超えると最大128kbpsになり、500円/1GBで高速データを追加できます。対応エリアは公式サイトで確認してください。
LINEMOは海外で使えますか?
2026年9月1日から、LINEMOベストプランとLINEMOベストプランVでは、「海外あんしん定額」の定額国Lを毎月最大7日間分まで追加料金なしで使えます。世界対応ケータイへの加入と、専用サイトでの利用開始の手続きが必要です。
【2026年9月 最新調査】情報の正確性に関するご案内
本記事の条件は、2026年9月時点で各社の公式サイトに掲載されている内容をもとに編集部が確認しています。ポケットWiFiや海外用eSIMの料金は、行き先や時期によって大きく変わるため掲載していません。渡航前に各社の公式サイトで最新の条件をご確認ください。
本記事は2026年9月時点の公開情報をもとに作成しています。現地の通信事業者の電波状況や端末の対応周波数によって、通信速度や接続状況は異なります。料金や条件は変更されることがあるため、渡航前に各社の公式サイトで最新の情報をご確認ください。


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